自閉症児はとにかく無鉄砲に動き回る子が多いです。一目散に駆け出していき、呼びかけにも反応しないので、「待って!」「止まって!」と、いくら叫ぼうとも子どもには通じず、親はあわてて追いかけるしかないんです。これが多動。
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健常児の場合も、動き回って暴れまくっている子もいますが、きちんと「目的を持って」います。自閉症児の場合、「無鉄砲」です。いきなり、とんでもないところに行ったりします。健常児の多動と自閉症児の多動はまた違います。あれ、健常児でも多動って言うかな?(笑)とにかく走りまくる子がいて、お母さんが心配で保健センターに相談に行っていた人もいます。「目的があって」なら、大丈夫と思います。もちろん、自閉症の子も、目標物があって走ることもありますが、意味もなくうろうろしていることが、それ以上に多いです。
けいの場合、部屋の中を動き回ることはほとんどなかったんですが、外に出たら、ちょっと目を離したすきに消えてしまっていたことはありました。周りの自閉症児を持つ母親は口をそろえて言います。
「ほんとうに一瞬のうちに消えている」、と。
これは、ほとんどの自閉症児の母親が経験しているのではないでしょうか。
けいがはじめて「消えた」のは、1歳半ぐらいのときでした。病院にいき、受付で「ここにお名前書いてくださいね」「はい、わかりました〜」と、ほんの数秒やりとりしたあと、見渡すとけいがいません。
狭い病院ですので、ぐるっと見渡すだけでその場にいないことはわかります。トイレに入ったのかなぁ、と覗きにいってもいません。そうなると診察室だけですが、その場合は看護婦さんが親の元へ連れてきてくれるはずです。診察の邪魔になりますしね。でも連れてこられてない、ということは外しかないやん!受付でのやり取りから1分もたっていなかったと思います。
まさか、と思いつつ外に飛び出しました。すると一台の車が止まっていて、「この子、急に飛び出してきた・・・ゆっくり走ってたからよかったね」と、けいを引き渡してくれました。交通量も多く、轢かれていてもおかしくない道です。運転していた方には平謝りでした。私自身も血の気が引きました。
そのとき、まだ子どもはけい一人だけでしたから1歳半の子どもというのは、まだ危険が認識できないからちょっとでも目が離せないな、と思っていたのですが、これは1歳半だからではなく、自閉症だったからです。次男・りんが生まれてはじめて1歳半でも危険はしっかり認識し、親の近くにいれば安全、ということを、教えなくても理解している、ということがわかりました。
たとえすぐ走り出す子でも、呼びかけたら止まります。でもけいは、自分の目についた物があると、周りをいっさい気にせずに目標物に向かって駆け出し、呼んでも聞こえてないかのように振り向きもしませんでした。ただ、現在は呼びかけると立ち止まり、指示を聞きます。ぶつかりそうになったら「すみません」と小さな声で言ってたりします(ただし、相手はもう離れているので、けいの謝罪の言葉は聞こえてません・・・爆)。
とにかく、小さいうちは大変だと思います。
5歳くらいになると多動は落ち着く場合が多いそうですが、それまでにもしっかりと、いけないことはしないしつけをしていくことは肝心です。
「この子はいってもムダ」と、放棄・放任することだけは決してしないでください。はじめにも書きましたが、親がきちんと療育・しつけをしていれば、助けてくれる友だちやご近所さんは出てきます。「障害児やから(仕方ない)・・・」は、絶対に通用しません。がんばった分だけ、助けてくれる人は増える、仲間も増える(実際、わたしはそうでした)と信じて、がんばりましょうね!(愚痴は仲良くなった友だちに話して発散してます。ためこまないのも、大事なこと。一人で悩むより、感情を共有できる仲間を見つけることも忘れずに!!)
